交通事故による打撲

文責:院長 柔道整復師 市原 睦夫

最終更新日:2023年10月10日

1 打撲ではどのような痛みが出るのか

 打撲は、強くぶつけたことによって生じるケガで、皮膚の断裂はなく、皮下組織や筋肉などにダメージを負っている状態です。

 受傷部位の腫脹、皮下出血、熱感が見受けられる場合があり、痛みを伴うことが多いです。

 痛みの程度は、動かすことができないほど強い痛みから、比較的軽度の痛みまで幅広いですが、受傷直後は痛みを感じにくいというケースが目立ちます。

 受傷時に皮膚に目立つ外傷がなく痛みもないことから、ケガをしていないと思っていたけれど、後から痛みが出てきて打撲していることに気付くということもあるようです。

2 交通事故による打撲は軽視せずに適切な施術を受ける

 打撲は、打ち身とも呼ばれており、日常生活で生じやすいケガです。

 ドアに手をぶつける、机の角に足をぶつける等、物にぶつけて打撲するケースや、転倒によって膝などに打撲を負うケースは珍しくないため、経験したことがある方も多いかと思います。

 このように、打撲は日常生活で起こりやすいケガのため、交通事故で打撲をしてしまっても、「いつも通り自然によくなるだろう」と軽く考えてしまいがちです。

 日常生活で生じる打撲と、交通事故による打撲では、受傷時に受けるエネルギーの大きさが異なります。

 交通事故で受けるエネルギーは大きいため、打撲によるダメージも大きくなっていることが考えられます。

 打撲によって生じた皮膚組織や筋肉のダメージが大きいと、それだけ回復までにかかる時間が長くなりますし、筋肉が硬くなり周辺部位に悪影響を及ぼすおそれがあります。

 損傷部位の修復スピードを早めるため、適切な施術を受けることが大切です。

 また、中には「打撲だと思っていたら骨折していた」というケースも見受けられますので、打撲だからといって軽視せずに、お早めに適切な施術を受けるようにしてください。

3 打撲した場合の応急処置

 打撲した場合は、「RICE処置」と呼ばれている応急処置をすることが大切です。

 この処置は、Rest(安静)、Ice(冷却)、Compression(圧迫)、Elevation(挙上)の頭文字をとったものです。

 応急処置をすることで、ケガの早期回復や重症化を防ぐことにつながる可能性が高いです。

 応急処置をした後は、接骨院などに通院し、適切な施術をお受けください。

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