交通事故による脳脊髄液減少症について

文責:院長 柔道整復師 市原 睦夫

最終更新日:2022年09月30日

1 脳脊髄液減少症の症状

 何らかの原因で脳脊髄液が減少したことで、頭痛やめまいなどの症状を発症します。

 交通事故で強い衝撃を受けたことが原因で、脳脊髄液が減少し、脳脊髄液減少症を引き起こすケースもあります。

2 大人と子どもで異なる特徴があります

 脳脊髄液減少症は小学生、中学生、高校生と、成長の過程によって対処の仕方も、問題点も異なります。 

 また、大人の診断方法が当てはまりにくいと言われています。

 

⑴ 小学生
 自分の症状を表現する力が未熟な傾向にあります。

 よほどひどい頭痛がない限り、脳脊髄液減少症と気付きにくいのが特徴です。

 保護者や養護教員など、周囲の大人が注意深く観察してあげることが必要です。

 小児には身体への負担を考え、保存療法(臥床安静・水分補給)で回復させていくことが望ましいとされています。

 

⑵ 中学生
 体育の授業や部活が原因で発症する機会が増えます。

 また、急激に身長が伸びる年齢でもあるため、起立性調節障害を併発することもあります。

 欠席日数が増えることで、高校進学が難しくなることが大きな問題となっています。

 

⑶ 高校生
 中学生と同様の傾向にありますが、より大人に近い年齢となっているため、脳MRI、CTなどで診断できるケースが増えてきます。

 高校では欠席日数や単位不足により、進級や卒業に影響が出ることがあり、それに伴い我慢してしまう生徒も多くいるようです。

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