交通事故で後遺症が残ってしまったら

文責:院長 柔道整復師 市原 睦夫

最終更新日:2022年10月07日

1 交通事故によるケガの後遺症

 交通事故というのは日常生活では考えられないような強い力が身体に加わります。

 そのため、損傷部位の組織が綺麗に元通りになり、痛みがすっきり取れるとは限りません。

 痛みを根本から取り除くためには、「なぜ痛みが出ているのか」を追究し、原因部分に適切な施術を行うことが大切ですので、後遺症の施術を得意としている接骨院に相談されることをおすすめします。

きょうえい接骨院の後遺症施術については、こちらもご覧ください。

2 痛みが残ったら後遺障害申請を

 つらい痛みなどの症状が残ってしまうことを「症状固定」と言い、その症状によって「後遺障害認定」がなされ「慰謝料」が支払われます。

 まれに保険会社から痛みが取れないうちに治療が打ち切られてしまうことがあります。

 そんな時は、痛みがあるうちは通院を継続しつつ、症状固定になったら、自動車損害賠償責任保険後遺障害診断書を取り寄せ、掛かり付けのドクターに書いてもらいましょう(接骨院と病院を掛け持って通院することは可能です)。

 そしてその診断書の情報に基づいて後遺障害の等級が決定されます。

 痛みが残ってしまっているのに泣き寝入りをしてしまう必要はありませんので参考にしてください。

3 後遺障害の等級と申請

⑴ 症状固定

 院に通院して怪我の治療を続けても、治療ではどうしても良くならないものもあります。

 例えば、「痛みのある神経症状が残る」「腕や足が曲がらない」「傷跡が残った」「手足を切断した」といったことが挙げられます。
 医師がこれ以上治療しても改善されないと判断した場合は、治療をストップすることになります。

 これを症状固定といいます。
 症状固定になると、治療をしても怪我が治らずに障害として残ったという考え方をします。

 

⑵ 後遺障害等級について

 後遺障害の認定手続きは、症状固定後に残った症状に対して審査を行います。

 後遺障害とひとことで言っても色々な階級に分かれています。

 腕が動かない人と、寝たきりになってしまった人だと、障害の重さが違います。

 傷害の重さは階級で分けており、これを「等級」と呼びます。

 等級は1級~14級まで細かく分類されており、具体的な症状が記載されています。
 この等級によって支払われる慰謝料や逸失利益の金額が決まるので、等級を決めるのはとても重要な作業となります。

 

⑶ 等級を決定する調査事務所

 まずは、あなたがどの等級に該当するかを決めなければならないのですが、それを決める機関として、「損害保険料率算出機構」があります。
 医師が発行する「後遺障害診断書」と、自賠責保険会社にある「後遺障害補償請求書」に必要事項を書き込んで提出します。

 この他に「交通事故証明書」などが必要になる場合があります。
 これらの書類を揃えたら、自賠責保険会社を通して損害保険料率算出機構に依頼します。

 

⑷ 等級決定から慰謝料請求まで

 等級が決定されるまでの期間はおおよそ1~2か月ほどで、ここで出された等級を基に損害賠償請求を行います。

 後遺障害に対しては慰謝料を請求できます。

 これを後遺障害の慰謝料といいます。
 この後遺障害の慰謝料は「 入通院の慰謝料 」とは別に計算することになります。
 わかりやすく言うと、人身事故の場合は怪我で痛い思い、つらい思いをしたことに対する迷惑料として入通院の慰謝料を請求できますが、後遺障害が残った場合は、それとは別に後遺障害慰謝料を請求できるということです。

きょうえい接骨院の後遺症施術については、こちらもご覧ください。

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