交通事故による坐骨神経痛について

文責:院長 柔道整復師 市原 睦夫

最終更新日:2024年02月08日

1 坐骨神経痛で生じる痛みや不調とはどのようなものか

 激痛ではないけれど、お尻・腰・太腿~足先まで、何故か痺れのような感覚に襲われている方で、以下のような不調がある場合は、坐骨神経痛が疑われます。
☑ とにかくだるい
☑ ある特定の動きをした時だけ、一瞬動けなくなる程の衝撃が走る
☑ とにかく、慢性的とも感じられるダルさがあり、熟睡できない

  坐骨神経痛は、臀部から大腿部・下腿部にかけて痺れを感じることがあります。

2 坐骨神経痛の原因として考えられること

 この厄介な痛みや不調を伴う坐骨神経痛は、何が原因で引き起こされているかをこちらでご紹介します。
 様々な原因が考えられますが、最も多い原因として仙腸関節のズレによる骨盤の歪み・腰椎のズレによる馬尾神経・神経根が圧迫されることが挙げられます。


 ⑴ 仙腸関節のズレ

 私達の身体の中心(土台)は、仙腸関節を含む骨盤であり、それを支える脊柱が大黒柱のような存在であるといえます。

 仙腸関節がずれることで、その弊害として脊柱が変形する場合があります。

 交通事故で大きな衝撃を受けて、仙腸関節がずれてしまい、脊柱が変形する状態になるまで放っておくと、坐骨神経痛となってしまいます。

 

⑵ 腰椎のズレ

 仙腸関節がずれると、骨盤が歪んでしまいます。

 そして、脊柱が変形し、腰椎がずれて、馬尾神経・神経根が圧迫されると、坐骨神経痛となってしまいます。

3 坐骨神経痛を引き起こすと

 交通事故でお身体に強い衝撃を受けると、仙腸関節や腰椎がずれて、坐骨神経痛を引き起こしてしまいます。

 まず、日常の何気ない動作に痛み・ダルさを感じ始めます。

 

 ⑴ 初期段階

 歩くたびに臀部・太腿に電気が走ったような鋭い痛みを感じます。

 歩くだけでも、絶えずピリピリ・ピクピク鈍い痛みを伴います。

 

⑵ 中度~重度

 お身体をどんな状態にしても激痛が走ります。

 痛みによる睡眠障害はもちろんのこと、酷くなってくると下半身の感覚が無くなってしまうこともあります。

 症状が悪化した結果、坐骨神経痛を発症した足の筋肉が衰えてしまい、左右の足の筋肉バランスが異様に変わってしまうこともあります。

4 坐骨神経痛は個人差があります

 坐骨神経痛は、筋肉の衰え・骨の密度の減退等々の要因から、中高年~ご高齢の方に多く発症するものと考えられています。
 しかし、現在では若年層世代にも坐骨神経痛となる方が多くいらっしゃい 坐骨神経痛の痛みや不調は、大きな個人差があります。
 「これくらいの下半身の痛みや痺れなら、そのうちよくなるだろう」と、安易な考えを持ってはいけません。

 交通事故後に、お尻や腰、足先にかけて痺れのようなものを感じた際は、坐骨神経痛を疑い、なるべく早く適切な施術を受けることが大切です。

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